コインランドリー業界_成功事例レポート

コインランドリー業界_成功事例レポート

目次

1. 冒頭概要

【冒頭概要】 コインランドリー業界は、売上上限が「設置台数 × 稼働率 × 1回あたり単価 × 回転数」でほぼ決まる装置産業です。初期投資が重く、固定費は家賃・減価償却・水道光熱費・保守費・清掃費に偏りやすい一方、人件費は比較的軽いのが特徴です。そのため、勝敗は「出店立地」と「大物需要の取り込み」と「無人運営でも不便を感じさせない運用設計」で決まりやすく、価格だけの競争に入ると投資回収が長引きやすい業態です。

一方で近年は、共働き世帯の増加、花粉・梅雨・ゲリラ豪雨、布団やスニーカーなど家庭では洗いにくい商材需要、キャッシュレス化、アプリでの空き状況確認ニーズの高まりにより、単なる「洗う場所」から「時間短縮サービス」「生活インフラ」「地域の小型無人サービス拠点」へと競争軸が移っています。加えて、洗濯代行、法人回収、地域提携、ペット用品専用、災害対応型など、周辺サービスの設計で粗利率や稼働平準化に差が出やすくなっています。

支援制度が効きやすいのは大きく3領域です。第一に販路開拓で、チラシ、看板、LP、Web、地域連携告知などに使う小規模事業者持続化補助金。第二に省力化・デジタル化で、キャッシュレス、IoT監視、遠隔返金、会員アプリ、顧客管理に使うデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)や関連枠。第三に新規事業・高付加価値化で、既存事業からコインランドリーへ参入する際の事業再構築系施策です。機械導入そのものだけでなく、「稼働率をどう上げるか」「回収・巡回工数をどう下げるか」「地域課題をどう解くか」まで一体で設計した案件ほど通りやすい構造です。

  • 「大物洗い・時短・安心」を前面に出すと、新規獲得と単価が同時に動く 羽毛布団、毛布、スニーカー、洗濯代行、キャッシュレス、終了通知といった“家庭で面倒なことの代替”を明確にすると、来店理由が価格比較から用途比較へ変わり、来店数・客単価・再来率が改善しやすい。
  • 無人運営でも、アプリ・LINE・遠隔管理を入れると稼働率と工数の両方が改善する 空き状況確認、決済、クーポン、遠隔監視、売上把握、返金対応をデジタル化すると、利用ハードルが下がり、新規獲得とリピートが進みつつ、釣銭回収・巡回・問い合わせ対応も減る。
  • 地域連携や周辺サービスを組み合わせると、価格競争から抜けやすい ホテル・飲食店・地域情報サイト・ペット需要・高齢者向け洗濯代行など、地域の未充足ニーズとつなげると、平日日中や閑散時間帯の稼働を補完でき、売上の谷を浅くできる。

2. 成功事例(A〜I)

事例A

1. 会社名・個人事業主名A社(東京都・コインランドリー/クリーニング運営)
2. 切り口・販路開拓・営業活動(EC・越境EC・卸・代理店)
・補助金活用
・広告宣伝(リアル)
・広告宣伝(デジタル)
・標準化・マニュアル化
3. 会社概要東京都立川市に本社を置くコインランドリー運営企業。1972年にコインランドリー事業を開始し、直営店拡大に加え、クリーニング事業や不動産事業も手がけている。都内に複数拠点を持ち、長年の店舗運営ノウハウを背景に、一般個人の来店需要だけでなく、宿泊施設や法人需要も視野に入れた運営を進めている。無人店舗モデルの中でも、現場運営経験が厚いことが強みで、BtoC中心の業態からBtoBの洗濯・関連需要の取り込みへ裾野を広げている段階にある。
4. 当初の課題・挑戦コインランドリーは生活インフラに近い一方で、商圏内の一般顧客需要だけに依存すると、天候や季節変動の影響を受けやすい。特に家庭洗濯の代替需要だけでは平準化が難しく、休日・雨天に需要が偏りやすい。また、店舗数が増えるほど「どの商圏で何を訴求すべきか」「布団・毛布など高単価需要をどう掘り起こすか」「法人向けのまとめ洗い需要をどう獲得するか」が経営課題になる。A社は長い運営歴を持っていたが、BtoB顧客強化を別建てで進めなければ、稼働率の底上げと売上の安定化が難しい局面に入っていたとみられる。つまり課題は、既存設備を前提に、需要の幅を広げる営業・販促設計へ移行することだった。
5. 取組み・成功のポイントA社は小規模事業者持続化補助金を活用し、「コインランドリーのBtoB顧客強化に向けた各種販路開拓事業」を実施した。ポイントは、単なる店舗告知ではなく、ホテル・施設・法人向けに“まとめ洗い・大物洗い・外注代替”という業務ニーズへ訴求軸を移したことにある。コインランドリー業界では一般利用者向けの広告に偏りやすいが、法人向けは受注できれば定期利用や継続利用につながりやすく、LTVが高い。したがって、リアル営業資料、Web情報整備、問い合わせ導線整備を組み合わせて、BtoCのスポット需要とは異なる獲得チャネルをつくることが合理的だった。これにより、新規リードの質が改善し、稼働の平準化や日中時間帯の底上げにつながる構造をつくった点が重要である。
6. 成果・今後の展望定性面では、「一般客待ち」から「用途別提案型」への転換が進み、ホテル・施設・法人向けの提案余地を拡大できた点が成果といえる。定量面は公開値がないため目標例だが、法人問い合わせ件数 +20〜40%、平日日中の稼働率 +5〜10pt、継続取引化率 +5〜10ptが妥当なレンジである。今後は法人別の利用頻度・回収導線・請求条件を標準化できれば、回収(入金)と運営工数の安定にもつながる。
7. 補助金・助成金活用済
制度名:小規模事業者持続化補助金
使途(具体):法人向け販促物、営業資料、Web訴求、問い合わせ導線整備等
採択の論点:既存設備のままでも、販路開拓によりBtoB需要を獲得し、平準稼働と売上安定化につながる道筋が明確だった点。
8. リンク先・小規模事業者持続化補助金 採択一覧:https://r3.jizokukahojokin.info/doc/saitaku09/r3i_9_kanto.pdf
・会社概要:https://www.goodservice.tokyo/company/

事例B

1. 会社名・個人事業主名B社(東京都・洗濯代行併設コインランドリー運営)
2. 切り口・新商品・新サービス
・CRM・会員制度・サブスク化(LTV向上)
・ITツール活用(業務効率化、自動化)
・補助金活用
・コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用
3. 会社概要東京都中野区に拠点を置く事業者。自治体向け・企業向けの専門家アレンジ業務を主軸としつつ、自社運営のコインランドリーを開設し、後に洗濯代行サービスも展開している。単純な無人洗濯機ビジネスではなく、ランドリー店舗を生活支援サービスへ広げていく発想が特徴で、稼働率だけでなく、来店が難しい層や時短ニーズを抱える家庭の取り込みを狙うモデルといえる。
4. 当初の課題・挑戦コインランドリー業界は装置さえ置けば一定需要が見込める一方、住宅地では競合店舗との差が見えにくく、価格比較になりやすい。さらに、来店前提のモデルだけだと、高齢者、子育て世帯、多忙な単身者など「使いたいが持ち込みが面倒」という層を取りこぼす。B社にとっては、新規参入時に“既存店と何が違うか”を明確にしなければ、固定費を回収できるほどの継続利用を確保しづらい構造だった。加えて、洗濯代行は受注導線・受け渡し・納期案内が曖昧だとクレームや工数増につながるため、単なる追加サービスではなく、業務設計まで含めた新サービスとして立ち上げる必要があった。
5. 取組み・成功のポイントB社は小規模事業者持続化補助金で「洗濯代行サービス付コインランドリーによる新規顧客の獲得」を採択され、その後、自社運営店舗「BPランドリー和泉店」を開設し、利用状況を外部サイトで閲覧できるようにした。さらに、洗濯代行サービス「ほわほわ便」を開始している。成功要因は、機械の稼働率向上だけを狙わず、「来店」から「預ける」まで顧客の選択肢を増やしたことにある。これにより、単発の機械利用だけでなく、家事代替ニーズという継続需要を取り込める。運用面では、混雑状況の見える化が待ち時間の不満を減らし、洗濯代行は高齢者・忙しい世帯の不便を解消する。つまり、新規獲得(生活支援ニーズ)とLTV(継続利用)を同時に設計した点が効いている。
6. 成果・今後の展望定性面では、「洗う場所」から「洗濯家事の外部化サービス」へ訴求軸を広げられたことが大きい。定量面は公開値がないため目標例だが、新規会員・問い合わせ件数 +20〜30%、リピート率 +5〜10pt、客単価 +10〜20%、持ち込み困難層からの受注比率増が妥当なレンジ。今後は集荷・納品オペレーションやLINE告知、定期便化を進めることで、継続月数 +1〜3か月を狙える。
7. 補助金・助成金活用済
制度名:小規模事業者持続化補助金
使途(具体):洗濯代行サービスの立ち上げ告知、店舗販促、利用状況可視化導線、集客施策
採択の論点:単なる新店開設ではなく、洗濯代行という新サービスにより顧客層を拡張し、新規獲得と継続利用の両方を押し上げる計画だった点。
8. リンク先・小規模事業者持続化補助金 採択一覧:https://r3.jizokukahojokin.info/doc/saitaku11/r3i_11_kanto.pdf
・自社経営コインランドリー:https://bp-arrange.com/%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC/1620
・洗濯代行サービス:https://bp-arrange.com/info/1753
・カテゴリ一覧(会社情報あり):https://bp-arrange.com/category/%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%BC

事例C

1. 会社名・個人事業主名C社(東京都・デジタル化型コインランドリー運営)
2. 切り口・ITツール活用(集客、広告宣伝)
・ITツール活用(業務効率化、自動化)
・データ活用
・補助金活用
・価格戦略・値上げコミュニケーション
3. 会社概要東京都新宿区に本社を置く事業者で、コインランドリー事業ブランドを展開している。コンサルティング事業を主軸にしながら、コロナ禍以降にコインランドリー事業へ進出した。店舗側の特徴は、キャッシュレス・IoT・遠隔管理など、無人店舗の不便をデジタルで補うことに重点を置いている点で、都市部でも時間効率を重視する利用者ニーズに合わせた設計が強みである。
4. 当初の課題・挑戦無人店舗型のコインランドリーは、利用者にとって「空いているか分からない」「小銭が必要」「機器トラブル時に不安」「現地へ行くまで状況が見えない」という不便がある。オーナー側でも、現金回収、釣銭補充、問い合わせ対応、故障時の初動把握が地味に重く、店舗数が増えるほど管理工数が膨らむ。C社はコインランドリー事業参入後、この“利用者不便”と“運営工数”を同時に下げる必要があった。価格競争に寄らず差別化するには、デジタル化で体験価値を上げ、来店障壁を下げる戦略が不可欠だった。
5. 取組み・成功のポイントC社は小規模事業者持続化補助金で「コインランドリーのデジタル化により集客と作業の改善を推進」を採択され、別の導入事例ではIoTプラットフォーム/QRコード決済を導入し、利用者が2倍近く増えたとされる。成功要因は、デジタル化を“効率化だけ”に閉じず、集客施策として使ったことだ。利用者側はQR決済で小銭不要、店舗側は売上確認や状態把握がしやすくなり、問い合わせ時の初動も早まる。さらに、利用データを見れば時間帯別需要やクーポン配布の効果検証も可能になる。つまり、IT導入が「来店率改善」「客単価維持」「巡回工数削減」を同時に押し上げる構造になっている。
6. 成果・今後の展望定性面では、無人店舗の不便を体験価値に変え、都市型店舗でも差別化しやすくなった。定量面では、導入事例上「利用者が2倍近く増えた」とされており、KPIとしては来店件数・決済率・リピート率の改善が確認しやすい。さらに目標例として、釣銭対応や売上回収関連工数 ▲20〜40%、会員化率 +10〜20pt、平日稼働率 +5〜10ptが狙える。今後はクーポンやダイナミックプライシング連動まで進めると、閑散時間帯の稼働底上げに効く。
7. 補助金・助成金活用済
制度名:小規模事業者持続化補助金(加えて、デジタル化・AI導入補助金の活用余地が大きい型)
使途(具体):QRコード決済、IoTプラットフォーム、店舗データ可視化、販促導線整備
採択の論点:デジタル化が単なる便利化でなく、集客改善と現場作業削減の両方に効く投資として示されていた点。
8. リンク先・小規模事業者持続化補助金 採択一覧:https://r3.jizokukahojokin.info/doc/saitaku10/r3i_10_kanto.pdf
・導入事例:https://ftsafe.co.jp/cases/reliance/
・ブランド情報:https://wash-dry24.tokyo/%E5%8A%A0%E7%9B%9F%E5%BA%97%E5%8B%9F%E9%9B%86/

事例D

1. 会社名・個人事業主名D社(東京都・地域情報サイト連携型コインランドリー新規参入)
2. 切り口・新規事業・多角化
・ITツール活用(集客、広告宣伝)
・コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用
・補助金活用
・事業連携
3. 会社概要東京都練馬区で、地域情報サイトの運営に関わる事業者。既存リソースとして地域メディア・地域接点を持ち、それを活かして新たにコインランドリー事業へ参入した。単独店舗を出すだけでなく、地域の生活情報接点とリアル店舗を結びつける設計が特徴で、地域密着型のBtoC集客に加え、雇用創出や生活利便性向上も視野に入れたモデルである。
4. 当初の課題・挑戦コインランドリーは新規参入時に、立地・認知・初期投資の3点が壁になりやすい。特に競合が多い住宅地では、店舗を出しただけでは来店理由が弱く、オープン初期の認知形成にコストがかかる。D社は金融・保険系の既存事業からの再構築であり、既存顧客基盤と新事業の親和性をどう作るかが重要だった。一般的な新規参入だと、機械導入後に「集客が足りず稼働が乗らない」ことがボトルネックになるが、D社はここに自社の地域情報サイトというリソースを接続できる点が強みだった。
5. 取組み・成功のポイントD社は事業再構築補助金で「地域の活性化と雇用創出を目的としたコインランドリー事業」を採択され、大型ランドリー機器とデジタル技術の活用に特化した店舗運営を新たに行い、自社リソースの地域情報サイトとの相乗効果を狙った。成功要因は、コインランドリーを単独事業で見ず、「地域メディア × 生活サービス」の組み合わせで立ち上げたことにある。地域メディアを持つと、オープン初期の認知形成がしやすく、イベント情報・生活情報と絡めた発信ができるため、広告費効率が高まりやすい。また、地域情報サイト経由の流入は単なる偶発来店ではなく、近隣生活者の継続利用につながりやすい。新規事業としての再現性が高いのは、“店舗だけで勝負しない”点である。
6. 成果・今後の展望定性面では、新事業参入時の最大難所である初期認知を、自社の地域メディア資産で補完できる構造を持てたことが大きい。定量面は公開値がないため目標例だが、オープン初月来店数 +20〜40%、広告CPA ▲10〜20%、会員・再来率 +5〜10ptが妥当である。今後は地域情報サイトでのレビュー蓄積やクーポン配信、近隣店舗との提携で稼働の平準化を進める余地がある。
7. 補助金・助成金活用済
制度名:事業再構築補助金
使途(具体):大型ランドリー機器、デジタル活用を前提とした店舗立ち上げ、新規事業広報
採択の論点:既存の地域情報サイトという経営資源を新規事業に接続し、地域活性化・雇用創出・収益多角化を同時に示した点。
8. リンク先・事業再構築補助金 事業計画概要:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/result/plan/kinyu_hoken_10.pdf
・地域情報サイトプロフィール:https://nerima-jmpy.com/profile/

事例E

1. 会社名・個人事業主名E社(北海道・清掃業からのコインランドリー新規参入)
2. 切り口・新規事業・多角化
・補助金活用
・標準化・マニュアル化
・生産性向上
・リスク管理・BCP(事業継続力強化計画)
3. 会社概要北海道室蘭市の中小事業者。既存の主力は清掃関連で、現場運営・衛生管理・設備維持に関する知見を持つ。そうした既存スキルを活かし、地域課題の解決と経営基盤強化を狙ってコインランドリー事業へ参入した。地方都市ではクリーニング店の縮小や高齢化により、洗濯インフラの不足が課題になることがあり、生活インフラとしてのコインランドリーには社会的な需要もある。
4. 当初の課題・挑戦地方のコインランドリー新規参入は、都市部以上に「本当に稼働するか」が読みづらい。一方で、人口減少局面でも、布団・毛布・作業着・高齢者世帯の洗濯ニーズは一定に残る。E社にとっては、清掃業のノウハウをどう横展開し、設備投資型の新規事業として成立させるかが課題だった。既存の清掃事業は労働集約度が高く、人手・単価・景気の影響を受けやすい。そこで、衛生管理や巡回ノウハウを活かせるコインランドリーへ広げることで、売上源を増やしつつ、地域の未充足需要を拾う設計が必要だった。
5. 取組み・成功のポイントE社は事業再構築補助金で「コインランドリー事業参入による地域課題の解決と経営基盤強化」を採択された。ポイントは、清掃業で培った衛生管理・現場巡回・設備維持のノウハウを、そのままコインランドリー運営に移し替えたことにある。全く無関係な新規事業ではなく、既存資産を活かした多角化のため、立ち上げ後の運営品質を担保しやすい。また、地域に必要な洗濯インフラを提供するという公益性があり、地域課題解決と雇用・賃上げにつなぐストーリーを描きやすい。新規事業型の補助金では、この「既存資源活用」と「地域必要性」のセットが強い。
6. 成果・今後の展望定性面では、清掃業一本足からの脱却と、地域生活インフラへの事業拡張が進んだ点が成果。定量面は公開値がないため目標例だが、新規売上比率 +10〜20%、既存事業との共通巡回工数最適化で管理工数 ▲10〜20%、地域需要の定着による月次稼働率 +5〜10ptが狙い目である。今後は法人作業着や高齢者向け支援サービスまで広げることで、BtoB・BtoCの両輪化が可能である。
7. 補助金・助成金活用済
制度名:事業再構築補助金
使途(具体):コインランドリー新規開設に必要な設備投資、店舗立ち上げ
採択の論点:清掃業の衛生管理ノウハウを新市場へ転用し、地域課題解決と経営基盤強化を両立させる道筋が明確だった点。
8. リンク先・事業再構築補助金 採択一覧:https://jigyou-saikouchiku.go.jp/pdf/result/tokubetsu_hokkaido10.pdf
・採択傾向解説(該当事業概要あり):https://www.electroluxprofessional.com/jp/blog240119/

事例F

1. 会社名・個人事業主名F社(埼玉県・大物需要特化型コインランドリー)
2. 切り口・店舗体験・動線/VMD
・商品ミックス/メニューエンジニアリング
・コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用
・生産性向上
・接客・サービス
3. 会社概要埼玉県さいたま市浦和区のコインランドリー。駅徒歩圏の住宅地立地で、家庭で洗いにくい布団や毛布などの大物需要を狙う店舗構成を採っている。運営元はエネルギー関連グループで、単なる設備設置でなく、地域の日常使いに根差した店舗づくりを重視している。
4. 当初の課題・挑戦都市部のコインランドリーは小型店が多く、近隣に似たような店舗が並ぶと、価格だけの比較に陥りやすい。特に駅近立地では、一般衣類の洗濯需要だけでは差別化が弱い。F社の課題は、家で洗えない大物需要をどれだけ明確に取りにいけるか、また「使い方がわからない」「本当に乾くのか」という心理的不安をどう減らすかだった。大型機は投資額も上がるため、稼働率を伴わないと回収に時間がかかる。
5. 取組み・成功のポイントF社は24kg・30kgの大容量乾燥機を導入し、布団など家庭で洗えない大物需要に特化した。また、LINE運用やリアル接点を使ってリピーターを獲得している。成功の本質は、単に大型機を置いたのではなく、「何のために来る店か」を明快にしたことだ。コインランドリーでは、汎用用途より“困りごとの解決”が来店動機になりやすい。布団・毛布・花粉・梅雨・子どもの寝具という用途を前面に出すと、比較対象が近隣店の価格ではなく、自宅洗濯の手間そのものに変わる。さらにLINEを使うことで、利用後の再来店や季節訴求がしやすく、LTVが積み上がる。
6. 成果・今後の展望定性面では、「大物ならこの店」というポジションがつくれた点が大きい。定量面は公開値がないため目標例だが、羽毛布団・毛布需要期の客単価 +10〜20%、大物比率上昇、リピート率 +5〜10pt、週末稼働率 +5〜15ptが狙える。今後は寝具クリーニングの事前予約や季節キャンペーンを組み合わせると、閑散期の底上げにもつながる。
7. 補助金・助成金未活用
制度名:-
使途(具体):-
採択の論点:-
補足:同様の大型機差別化・LINE運用・店舗訴求は、小規模事業者持続化補助金やデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)と相性が良い。
8. リンク先・導入事例:https://www.electroluxprofessional.com/jp/references/orangeheartlaundry_kitaurawa/

事例G

1. 会社名・個人事業主名G社(東京都・完全キャッシュレス/IoT型コインランドリー)
2. 切り口・ITツール活用(業務効率化、自動化)
・ITツール活用(集客、広告宣伝)
・サステナビリティ
・脱炭素
・接客・サービス
3. 会社概要東京都新宿区の完全キャッシュレス型コインランドリー。洗剤を使わない洗濯技術と、スマートフォン連動型IoTプラットフォームを特徴とする。都市部の共働き世帯・時短ニーズに適した設計で、生活者の「短時間で終えたい」「小銭を持ち歩きたくない」「終了を待ちたくない」という不満解消に寄せた店舗モデルである。
4. 当初の課題・挑戦都市型コインランドリーでは、来店頻度はあっても、利用者のストレスが残るとリピートが伸びにくい。現金しか使えない、終了まで店に張り付く必要がある、空き状況が分からない、といった要因は地味だが離脱要因になる。G社の課題は、無人店舗の利便性を“本当に便利”な水準まで高めることだった。また、都市部では環境配慮や時短への関心も高く、単なる安さだけでは選ばれにくい。
5. 取組み・成功のポイントG社は洗剤レス技術に加え、IoTシステムとスマホアプリを連動させ、空き状況確認、終了通知、キャッシュレス決済、ドアロック、ブラインド機能などを提供している。成功要因は、顧客便益を細分化して潰していることだ。コインランドリーの離脱理由は「行ってみたら埋まっていた」「終わるまで待てない」「防犯が気になる」といった小さな不満の積み重ねである。ここをアプリ・IoTで解消すると、新規獲得だけでなく再利用率が上がる。オーナー側でも、売上・機器状況の把握が容易になり、問い合わせ対応や巡回判断の精度が上がるため、工数削減にも効いている。
6. 成果・今後の展望定性面では、無人店舗の“不便”を“使いやすさ”へ転換できた。定量面は店舗個別の公開値がないため目標例だが、会員化率 +10〜20pt、来店転換率 +5〜15pt、現地待機由来の離脱率低下、巡回・問い合わせ工数 ▲20〜40%が妥当なレンジである。今後は需要連動のクーポン配信や価格最適化まで進めると、平日昼間の稼働率向上も期待できる。
7. 補助金・助成金未活用
制度名:-
使途(具体):-
採択の論点:-
補足:この型はデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)との親和性が高い。
8. リンク先・店舗情報:https://wash-plus.co.jp/pressrelease/news-3117/
・IoTシステム概要:https://wash-plus.co.jp/pressrelease/news-2460/

事例H

1. 会社名・個人事業主名H社(東京都・IoT活用型コインランドリー)
2. 切り口・ITツール活用(業務効率化、自動化)
・サステナビリティ
・データ活用
・接客・サービス
・リブランディング
3. 会社概要東京都江戸川区のコインランドリー。洗剤レス技術とIoTプラットフォームを標準搭載し、アプリや遠隔管理で利便性を高める店舗として展開されている。住宅地の生活密着型商圏で、日常洗濯の代替だけでなく、環境配慮や使いやすさを前面に出して差別化している。
4. 当初の課題・挑戦生活密着立地のコインランドリーは、極端な差別化がしづらく、「近いから使う」以上の理由をつくりにくい。加えて住宅地では、リピーター比率を高めなければ広告効率が合いにくい。H社に必要だったのは、毎週・隔週で使ってもらえるだけの利便性設計と、オーナーが複数店舗を見ても管理負担が増えにくい仕組みの両立だった。
5. 取組み・成功のポイントH社は、IoTシステムとアプリを連動させ、空き状況確認、終了通知、キャッシュレス決済、ドアロック等を提供した。重要なのは、これを“高機能化”で終わらせず、顧客利便とオーナー利便の両方に効かせている点である。利用者は空振り来店を減らせ、オーナーは売上や機器状態を可視化できるため、トラブル初動と巡回判断がしやすい。住宅地商圏ではこの積み重ねが継続率を左右するため、派手さよりも「不満を残さない設計」が効く。
6. 成果・今後の展望定性面では、日常使いのしやすさを高めることで生活インフラとしての定着を進められた。定量面は公開値がないため目標例だが、再来率 +5〜10pt、アプリ経由利用率 +10〜20pt、問い合わせ工数 ▲20〜30%が妥当。今後はレビュー蓄積、近隣子育て世帯向け訴求、季節需要への事前告知を組み合わせると、平常時の稼働底上げにつながる。
7. 補助金・助成金未活用
制度名:-
使途(具体):-
採択の論点:-
補足:IoT・キャッシュレス・アプリ連携は、デジタル化投資の代表例であり補助対象化しやすい。
8. リンク先・店舗情報:https://wash-plus.co.jp/pressrelease/news-3151/
・IoTシステム概要:https://wash-plus.co.jp/pressrelease/news-2460/

事例I

1. 会社名・個人事業主名I社(熊本県・洗濯代行/ドッグラン/ペット需要対応の複合型コインランドリー)
2. 切り口・新規事業・多角化
・地域連携
・新商品・新サービス
・コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用
・接客・サービス
3. 会社概要熊本県人吉市で、健康食品のオンライン販売を主力としてきた事業者が新たに開設した複合型コインランドリー。2023年5月に開業し、洗濯代行、ドッグラン、ペット用品対応などを組み込んだ地域密着型の店舗づくりを進めている。オンライン中心事業から、地域生活サービスへ展開した事例として示唆が大きい。
4. 当初の課題・挑戦人吉市では霧が多く、もともとコインランドリー需要があった一方、高齢化により「洗濯物を持ち込むこと自体が大変」という課題もあった。また、ペット飼育世帯が多いのに、ペット用品を安心して洗える場所や、ペット関連の付帯サービスが少なかった。I社は被災経験を背景に、単なる店舗開設ではなく、地域の不便を埋めるサービスへ設計し直した。コインランドリー業界で重要なのは、設備を増やすこと以上に“誰の何の不便を解消するか”を明確にすることであり、I社はそこを地域事情に合わせて尖らせた。
5. 取組み・成功のポイントI社は、洗濯代行・デリバリー、ペット用サービス、ドッグラン併設という複合型モデルを採用した。成功要因は、通常の衣類洗濯需要だけでなく、高齢者・子育て世帯・ペットオーナーという複数ニーズを一店舗で束ねたことにある。これにより、来店理由が“雨の日に仕方なく使う”から、“この店だから使う”に変わる。さらにSNS活用で集客・コミュニティ形成を進めている点も重要で、ローカル商圏では機能差だけでなく共感や話題性が再来店のきっかけになる。価格競争から抜け、口コミ・紹介が回りやすい設計になっている。
6. 成果・今後の展望定性面では、被災後の地域貢献という文脈をもったブランド形成に成功している。定量面は公開値がないため目標例だが、新規来店数 +20〜30%、紹介比率 +5〜10pt、洗濯代行比率上昇、ペット関連需要による客単価 +10〜20%が狙い目。今後は定期回収や地域見守り機能まで発展させれば、LTVと地域内の指名利用がさらに強くなる。
7. 補助金・助成金未活用
制度名:-
使途(具体):-
採択の論点:-
補足:地域課題解決型・新サービス型のため、事業再構築系や自治体補助と相性がよい。
8. リンク先・導入事例:https://www.electroluxprofessional.com/jp/references/mimoras/

3. 補足・参考情報

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