障害者就労継続支援A型・B型業界_成功事例レポート

障害者就労継続支援A型・B型業界_成功事例レポート

目次

1. 冒頭概要

就労継続支援A型・B型業界は、売上上限が「利用定員 × 稼働率 × 報酬単価」と「生産活動売上(受注量 × 単価 × 継続率)」の掛け算で決まりやすい業界です。A型は最低賃金を前提に人件費負担が重く、B型は工賃原資の確保が構造課題になりやすいため、単に利用者を集めるだけでは収益が伸びません。加えて、支援記録・国保連請求・送迎・勤怠・在庫管理などの事務が多く、職員の可処分時間が圧迫されやすい一方、一般就労移行や地域参加まで求められるため、「支援の質」と「運営効率」を同時に上げる設計が必要です。

厚生労働省公表の令和6年度実績では、就労継続支援B型の平均工賃月額は24,141円、A型の平均賃金月額は91,451円でした。事業所数はB型18,621、A型4,371で、B型の裾野が広く、差別化の中心は「どんな仕事を作れるか」「どこまで継続して通える設計にするか」に移っています。報酬だけでなく、生産活動売上、地域受注、EC、施設外就労、在宅支援などをどう組み合わせるかが分岐点です。

この構造に対して支援制度が効きやすいのは、主に3領域です。第1に販路開拓で、EC、LP、SNS、催事、企業受注の整備により受注量と平均単価を動かせます。第2に省力化で、記録・請求・勤怠・在庫の一元化により職員工数と手戻りを削減できます。第3に高付加価値化で、AI、印刷機、食品加工設備、在宅就労基盤などを導入し、利用者が担える仕事の難易度と単価を引き上げる方法です。

  • 1つ目は、「低単価の軽作業だけ」から脱し、デジタル制作・オリジナル商品・飲食・ECなど単価を上げやすい仕事へ寄せることです。これにより平均工賃・平均賃金、継続率、一般就労移行の質が動きます。
  • 2つ目は、記録・請求・入退館・在庫管理を標準化・システム化し、職員の事務時間を削減して支援時間へ振り向けることです。これにより工数、ミス、情報漏えいリスク、採用定着の負担が下がります。
  • 3つ目は、地域や企業との接点を増やして「仕事の出口」を作ることです。店頭販売、地域受託、EC、パン販売、飲食、施設外就労の導線ができると、利用者の役割が明確になり、通所率・継続率・受注率・LTVが改善しやすくなります。

2. 成功事例(A〜H)

A. 東京のB型事業所:AI支援記録アプリを自社開発し、福祉DXを新収益源に広げた例

1. 会社名・個人事業主名A社
2. 切り口AI活用/ITツール活用(業務効率化、自動化)/新商品・新サービス/生産性向上/補助金活用
3. 会社概要東京都でIT系の就労継続支援B型事業所を立ち上げた事業者。精神障害を含む多様な利用者を対象に、デジタル業務やクリエイティブ領域の仕事づくりを進めている。母体自体がDX支援やリカバリー支援の思想を持っており、単なる作業提供ではなく「デジタルで働ける環境を整える」ことを事業の中核に置いている点が特徴。B型事業所の運営と並行して、福祉現場向けの業務支援プロダクトを開発し、現場課題を自社で検証しながらサービス化している。
4. 当初の課題・挑戦B型事業所では、支援記録・面談記録・日々のコミュニケーション履歴が増える一方、記録作成は職員依存になりやすい。特に精神障害領域では、利用者ごとの変化を丁寧に残す必要があるため、記録負担が重く、職員の可処分時間を奪いやすい。紙や手入力中心の運営では、支援の質を保とうとするほど残業や属人化が進み、利用者支援に充てる時間が削られる。さらに、福祉事業単体では売上上限が報酬単価に縛られやすく、成長余地を広げるには「現場で生まれた課題」を新サービス化する必要があった。
5. 取組み・成功のポイントものづくり補助金を活用し、bubble と OpenAI API を使った面談音声の自動文字起こし・支援記録作成アプリを開発した。重要なのは、単なる議事録自動化ではなく、B型現場の記録作成フローに合わせて設計した点である。面談の音声取得→文字起こし→記録案生成→職員確認という運用にしたことで、入力の手間を減らしつつ支援品質も担保しやすくなった。さらに、自社事業所で先に使うことで改善サイクルを短く回し、そのまま他法人向けSaaSに展開できる形にした。これは「省力化」と「新規事業」を同時に成立させた好例で、工数削減がそのまま商品価値になっている。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、記録業務を支援の補助線ではなく、DXそのものの事業機会に転換できた点が大きい。定量面では、出典に明示数値があるのは補助金採択額400万円と着金額266万円。KPIとしては、支援記録作成時間▲20〜50%、面談後の記録反映リードタイム短縮、職員1人当たりの対応件数増加が狙いやすい。今後は自社B型の運営データをもとに、他の就労支援法人への導入を伸ばせれば、福祉現場の標準化・横展開余地は大きい。
7. 補助金・助成金の活用活用済。ものづくり補助金。使途は、ノーコード開発、OpenAI API連携、支援記録アプリ開発、関連ハード・ソフト整備。採択の論点は、「現場の記録負担を削減し、生産性向上を新サービス提供までつなげる道筋」が明確だったこと。
8. リンク先(出典)https://note.com/yasumasa1995/n/n4ebc685e9819https://apptalenthub.co.jp/case-posts/116/https://papageno.co.jp/fukushi-dx-enps/

B. 埼玉のB型事業所:請求・実績・入退館を一元化し、事務工数を削減した例

1. 会社名・個人事業主名B社
2. 切り口ITツール活用(業務効率化、自動化)/情報セキュリティ・プライバシー/標準化・マニュアル化/生産性向上/補助金活用
3. 会社概要埼玉県上尾市で介護事業と就労継続支援B型施設を運営する事業者。新たにアート志向のB型拠点も立ち上げており、「やりたいことが仕事になる」場づくりを打ち出している。生産活動だけでなく、支援計画、作業記録、工賃・給与、国保連請求までの実務負荷が大きい典型的なB型運営で、拠点拡張に伴う運営標準化が必要だった。
4. 当初の課題・挑戦施設利用者ごとの支援計画、作業記録、工賃、給与計算、実績管理をExcelでバラバラに管理していたため、月次の国保連請求への転記に多大な時間がかかっていた。B型は日々の実績と請求の整合性が崩れると、職員負担だけでなく請求遅延や誤請求のリスクにも直結する。また、手作業集計は引き継ぎに弱く、退職者アカウントが残るなどのセキュリティリスクも発生しやすい。利用者支援の時間を確保したいのに、バックオフィスがボトルネックになっていた状態である。
5. 取組み・成功のポイント上尾市DX促進補助金を活用し、B型事業所専用システムと入退館システム用タブレットを導入。請求管理ソフトと連動させ、一元管理体制を構築した。ポイントは、単なるソフト導入で終わらせず、入退館・実績・請求の入口をつなげたことにある。これにより二重入力を減らし、転記ミスを抑え、担当者しか分からない属人業務を減らせる。さらに、権限管理、暗号化、外部アクセス制限まで整えたことで、個人情報を扱う福祉事業所としての基盤整備にもなっている。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、請求と実績の一元化により、職員が「数字を合わせる作業」から「支援に向き合う時間」へ戻しやすくなった。出典上は工数削減の明示値はないが、目標例としては、請求関連事務時間▲30〜50%、転記ミス▲50%前後、締め処理リードタイム▲20〜40%が妥当。加えて、入退館ログの整備は勤怠・安全管理・家族説明にも効く。拠点が増えるほど効果が累積しやすい型である。
7. 補助金・助成金の活用活用済。上尾市DX促進補助金。使途は、就労継続支援B型事務所専用システム、請求管理ソフト連携、入退館システム専用タブレット、権限管理・暗号化等。採択の論点は、「請求業務の省力化が職員の支援時間確保と情報管理強化に直結する」点。
8. リンク先(出典)https://www.asasimple.jp/ageo-shalom-billing/https://www.ageocci.or.jp/chusho-support/

C. 神奈川のB型事業所:生成AIとDTFプリンタでオリジナルグッズ事業を立ち上げた例

1. 会社名・個人事業主名C社
2. 切り口AI活用/新商品・新サービス/販路開拓・営業活動(EC・越境EC・卸・代理店)/生産性向上/補助金活用
3. 会社概要神奈川県川崎市の就労継続支援B型事業所。IT関連の素地を持つ一方で、物販・製造型の収益源は弱く、新しい仕事づくりが課題だった。利用者のデジタルスキルを活かしながら、目に見える商品として販売できる事業を作りたいというニーズがあり、生成AIと印刷設備を組み合わせたグッズ制作へ進出した。
4. 当初の課題・挑戦B型では、PC作業だけでは受注の波に左右されやすく、工賃原資が安定しにくい。反対に物販へ進出しようとしても、少量多品種に耐える設備やデザインノウハウがないと、結局は低付加価値の下請けに戻りやすい。この事業所もITには強みがあった一方、Tシャツやグッズ製造の設備・ノウハウがなく、利用者に新しい軽作業やクリエイティブ作業を提供しづらかった。加えて、高解像度デザインを生成するための高性能PCも不足していた。
5. 取組み・成功のポイント川崎市の「工賃向上に資する生産設備導入モデル事業補助金」を活用し、DTFプリンタ、プレス機、乾燥装置、専用インク、デザインソフト、高性能PCなどを導入。生成AIでデザインを制作し、オリジナルTシャツやグッズを製造・販売する流れを構築した。成功要因は、設備投資が単なる機械導入でなく、利用者の役割設計と結び付いていたことだ。AIで案を作る、印刷データを整える、転写する、検品する、販売するという工程が分解できるため、利用者ごとに参加しやすい。しかも、差別化された商品になるため単価も作りやすい。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)実績報告書では、お試し制作を約15件受注したこと、新たな事業の柱を構築できたことが示されている。支出済額は2,261,176円、補助金所要額は2,250,000円。定性的には、利用者のスキルアップと新しい軽作業の提供が進んだ。今後はSNS拡散と企業営業を強めれば、受注率・平均単価・工賃原資の改善余地がある。目標例としては、新規法人受注 月5〜10件、平均工賃+10〜20%、通所継続率+5〜10ptを狙える型。
7. 補助金・助成金の活用活用済。川崎市 工賃向上に資する生産設備導入モデル事業補助金。使途は、DTFプリンタ一式、プレス機、専用PC、デザインソフト、研修旅費等。採択の論点は、「設備導入が工賃向上・新事業化・利用者スキルアップに一体で効く」道筋が具体的だったこと。
8. リンク先(出典)https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000175193.htmlhttps://www.city.kawasaki.jp/350/cmsfiles/contents/0000175/175193/jisseki_houkokusyo.pdf

D. 東京のB型事業所:2拠点統合とリニューアルで、多様な利用者を受け止める場へ再設計した例

1. 会社名・個人事業主名D社
2. 切り口新規事業・多角化/リブランディング/コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用/人材活用・採用・育成/補助金活用
3. 会社概要東京都豊島区で長年B型を運営してきたNPO。精神障害のある方の地域生活を支える居場所として始まり、2023年12月に2つのB型事業所を統合して新しい拠点へ移行した。生産活動はダイレクトメール封入などの軽作業が中心だが、長期通所者と若年層が混在し、求められる支援の幅が広い。
4. 当初の課題・挑戦B型では、長く通う利用者の安心感と、若い利用者の就労準備ニーズが同時に存在することが多い。従来のままでは「居場所」と「ステップアップ支援」が分断しやすく、どちらにも中途半端になりがちである。この事業所でも、2拠点運営の体力的負担、適切な物件確保の難しさ、異なるニーズを持つ利用者への支援設計が課題だった。精神障害の領域では、変化に弱い利用者もいるため、統合や移転は離脱リスクも伴う。
5. 取組み・成功のポイント3年かけて物件を探し、2拠点を1拠点へ統合してリニューアル。名称も公募で刷新し、場の再定義を行った。記事中では、立ち上げ初期に「東京都からの補助金を利用して地域の協力を得ながら居場所を作った」と説明されている。効いたポイントは、単なる統合ではなく、「最後の居場所でありながら若い世代にはスキル提供もする」という二層設計を明確にしたこと。ブランド刷新は職員・利用者・地域に対するメッセージであり、統合時の心理的摩擦を和らげる役割も果たす。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、40年続く地域基盤を守りながら、新しい世代のニーズにも応える再設計ができた。数値は明示されていないため目標例になるが、通所継続率+5〜10pt、若年利用者比率増、一般就労準備プログラム参加率増、紹介・見学数+10〜20%が妥当。特にB型では、統合後の離脱抑制と新規見学獲得を両立できればLTVの改善に直結する。
7. 補助金・助成金の活用活用済。東京都の補助金(要確認)。使途は、立ち上げ時の居場所整備・地域協力の立ち上げ費用とみられる。採択の論点は、「地域で暮らす精神障害者の居場所と就労機会の創出」という社会的必要性が高い点。
8. リンク先(出典)https://papageno.co.jp/aola/https://aozora-toshima.jp/

E. 埼玉のA型事業所:しいたけ生産とオンライン販路で農福連携を事業化した例

1. 会社名・個人事業主名E社
2. 切り口新商品・新サービス/販路開拓・営業活動(EC・越境EC・卸・代理店)/事業連携/接客・サービス/人材活用・採用・育成
3. 会社概要さいたま市の就労継続支援A型事業所。しいたけ生産を核に、食品販売やオンラインショップまで展開している。A型は最低賃金の支払いが前提であるため、単なる訓練の場ではなく、事業として粗利を出せる仕事設計が必要になる。その点、この事業所は農業生産と販売をつなげ、働く工程を可視化しやすいモデルを取っている。
4. 当初の課題・挑戦A型は賃金原資の確保が最重要で、受託軽作業だけに依存すると利益が薄く、人件費と指導コストを吸収しにくい。農業系は天候・品質のブレがある一方、作業工程を細分化しやすく、利用者の特性に応じた役割分担がしやすい。しかし、生産だけでは単価が低くなりやすく、販売導線まで持たなければ収益が安定しない。
5. 取組み・成功のポイントしいたけ生産を就労機会の核に据えつつ、キッチンやオンラインショップを通じて出口を広げている。A型で重要なのは「作る仕事」と「売る仕事」を分断しないことだ。栽培、収穫、選別、加工、販売、発信まで工程を持つと、利用者ごとに適した仕事を作りやすく、賃金原資も多層化しやすい。さらに、オンラインショップを持つことで商圏制約を緩め、地域販売だけに依存しない売上構造を作れる。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、農福連携を単なる作業提供で終わらせず、販売まで接続した点が強い。明示された数値はないため目標例だが、A型では月次出荷件数+10〜20%、直販比率上昇、平均賃金維持率改善、欠勤率▲5〜10ptが重要KPIになる。オンライン販路が伸びれば、収穫量の変動を平準化しやすく、在庫・販路の最適化にもつながる。
7. 補助金・助成金の活用未活用(出典上で確認できる範囲)。今後活用余地がある制度は、小規模事業者持続化補助金(EC・販促)、ものづくり補助金(加工設備)、首都圏自治体の設備・販路支援。
8. リンク先(出典)https://www.asutane.jp/

F. 神奈川のB型事業所:パン工房・清掃受託・クラフトを束ね、地域密着で継続率を高めた例

1. 会社名・個人事業主名F社
2. 切り口商品ミックス/販路開拓・営業活動(EC・越境EC・卸・代理店)/事業連携/接客・サービス/コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用
3. 会社概要横浜市のNPOが運営する就労継続支援B型事業所。パン工房、箱折・布製品などの受注作業、区からの清掃受託、羊毛フェルトや犬のおやつ制作など、複数の生産活動を組み合わせている。B型では利用者ごとの体調や得意不得意の差が大きいため、1種類の作業に依存しない設計が有効になりやすい。
4. 当初の課題・挑戦B型事業所の弱点は、作業の選択肢が少ないと、利用者の不適合や飽きが起きやすく、通所継続率が下がることにある。また、外部から見たときに何をしている事業所かが伝わりにくいと、受注も集まりにくい。地域に開かれた居場所でありながら、実務としては受託と販売を両立させる必要があるため、活動内容の設計が重要になる。
5. 取組み・成功のポイントパン工房という対外的に分かりやすい看板商品を持ちながら、清掃受託やクラフト制作、軽作業も並行して用意した。これにより、対人接客が得意な人は販売へ、集中型の人は箱折や仕分けへ、創作型の人はクラフトへと役割分担しやすくなる。B型は「誰でも同じ作業」より、「選べる作業設計」のほうが継続率と満足度に効きやすい。区からの清掃受託がある点も、地域との接点と安定受注の両面で強い。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、地域密着型のB型として「仕事の種類」と「地域との接点」を両立できている。数値は未掲載のため目標例になるが、通所継続率+5〜10pt、受託売上比率の安定化、パン販売日あたり客数+10〜15%、工賃+10%前後が妥当。利用者の離脱防止が効けば、支援の継続性と家族からの信頼にも波及する。
7. 補助金・助成金の活用未活用(出典上で確認できる範囲)。今後は持続化補助金による販促・店頭導線整備、自治体の設備更新支援が相性良い。
8. リンク先(出典)https://noah-noah-2016.com/

G. 埼玉のB型事業所:薬膳レストラン運営で、接客・調理・就労準備を一体化した例

1. 会社名・個人事業主名G社
2. 切り口新商品・新サービス/接客・サービス/店舗体験・動線/事業連携/人材活用・採用・育成
3. 会社概要埼玉県川口市の就労継続支援B型事業所。薬膳料理店を運営し、調理、食器洗浄、接客、清掃などを就労機会として提供している。医療法人グループと連携し、就労支援だけでなく生活支援や求職支援も含めた包括支援体制を持つ。飲食店型のB型は、地域に開かれやすい一方、接客品質と衛生管理の両立が必要になる。
4. 当初の課題・挑戦B型の課題は、作業の意味が外から見えにくいと、利用者自身も達成感を持ちにくいことがある。飲食は成果が見えやすい反面、仕込み、提供、衛生、接客など同時に求められるため、支援設計が甘いと現場が混乱する。また、地域店舗型は客足が不安定だと収益がぶれやすく、就労訓練の質も左右される。
5. 取組み・成功のポイント飲食を単なる「店」ではなく、「就労訓練の工程」に落とし込んでいる点が強み。調理補助、食器洗浄、接客、応対、清掃、苔玉制作など複数の作業を持つことで、利用者の状態に応じて参加しやすい。さらに公共職業安定所や障害者就労・生活支援センター等と連携し、店内訓練だけで閉じない導線を持っている。つまり、店舗運営自体がB型の職業準備プログラムになっている。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、地域客と接する仕事があることで、利用者の社会参加実感を生みやすい。数値は未掲載のため目標例となるが、来店客数+10〜20%、リピート率+5〜10pt、接客参加利用者数増、一般就労移行・職場実習参加者数増が重要。店の回転ではなく「継続して来てもらえる関係」を作ることが、B型ではLTVと工賃双方に効く。
7. 補助金・助成金の活用未活用(出典上で確認できる範囲)。今後は、持続化補助金による店頭販促・看板・メニュー改良、自治体の飲食設備更新支援が適しやすい。
8. リンク先(出典)https://www.kyukokai.com/yuyukai/sizen/

H. 神奈川のB型事業所:在宅就労を前提に、AT活用で身体制約のある人の仕事選択肢を広げた例

1. 会社名・個人事業主名H社
2. 切り口ITツール活用(業務効率化、自動化)/新商品・新サービス/人材活用・採用・育成/接客・サービス/生産性向上
3. 会社概要横浜市南区の就労継続支援B型事業所。母体企業が30年以上アシスティブ・テクノロジー(AT)を扱ってきた知見を持ち、身体制約のある人でもPCを使って働ける環境づくりを強みとしている。2023年12月開設で、基本はテレワークを想定しつつ、通所との併用にも対応している。
4. 当初の課題・挑戦B型では通所前提のモデルが多く、身体制約や移動制約が大きい人にとって参加ハードルが高くなりやすい。しかも、在宅支援を始めても、PC環境や入力補助が合わなければ、結局は作業にならず定着しない。障害特性ごとに作業環境を合わせる設計がなければ、「在宅対応」を掲げても実運用では機能しにくい。
5. 取組み・成功のポイントこの事業所は、テレワークを前提にしつつ、個々の身体状態と作業内容に応じて適切なPC操作環境を整えることを強みにしている。重要なのは、在宅支援を単なるオンライン接続で終わらせず、「働ける入力環境」を作ることだ。震えがある、上肢の可動域が限られる、座位保持が難しいといった個別課題にATで対応できるため、従来は参加しづらかった層でも仕事化しやすい。これは新規獲得だけでなく継続率改善に効く。
6. 成果・今後の展望(定性+定量)定性的には、通所困難層の選択肢を広げ、B型の受け皿を広くした点が大きい。数値は未掲載のため目標例だが、在宅参加率+10〜20pt、継続月数+1〜3か月、欠席率▲10〜20%、個別支援開始までの立ち上がり期間短縮が期待できる。身体制約のある人でも成果物を出せる設計ができれば、受託業務の種類も広げやすい。
7. 補助金・助成金の活用未活用(出典上で確認できる範囲)。ただし、在宅就労導入支援やICT導入補助の類型と相性が良く、将来的な設備更新・支援機器導入で補助対象になりやすい。
8. リンク先(出典)https://techno-base.co.jp/

3. 補足・参考情報

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