放課後等デイサービス業界_成功事例レポート
目次
1. 冒頭概要
放課後等デイサービスは、売上が「定員×開所日×加算算定×稼働率」に強く連動し、定員が実質の売上上限になります。
固定費の中心は人件費で、採用難・有資格者要件・配置基準により“稼働率を上げるほど現場が逼迫”しやすい構造です。
競争は品質(療育方針・安全・情報共有)で起きやすく、保護者の安心が継続(LTV)と稼働率に直結します。
支援制度は、①集客導線の強化(見学→契約)、②記録・請求・連絡のDXによる省力化、③加算・新サービスの設計(高付加価値化)に効きます。
成功パターンは
- 分散した運営を一元化→月末集中を平準化→支援時間を増やす
- 安全・説明責任を強化→成約率/継続率を上げる
- データで欠席要因を潰し稼働率を安定
の3つです。
2. 成功事例(A〜H)
A社
| 1. 会社名・個人事業主名 | A社(東京都/放課後等デイサービス。送迎あり・複数スタッフ体制) |
| 2. 切り口 | ITツール活用(業務効率化、自動化)/情報セキュリティ・プライバシー/品質・安全・認証(HACCP/ISO等)/標準化・マニュアル化/人材活用・採用・育成 |
| 3. 会社概要 | 首都圏の放課後等デイは、売上が「定員×開所日×加算算定×稼働率」にほぼ連動します。A社は送迎付きの通所型で、稼働率を上げるほど現場は忙しくなり、鍵管理・入退室・勤怠・連絡など“運営の抜け漏れ”が事故・監査リスクに直結する構造でした。人件費比率が高く、採用難の中で残業や引継ぎ不備が増えると、支援品質の低下→欠席増→稼働率低下の悪循環に陥りやすい状況でした。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造上、1人の児発管・管理者に業務が集中しやすく、①鍵の受け渡し・入退室確認、②送迎時のスタッフ間連絡、③勤怠の打刻漏れ・残業申請、④個人情報の取扱い、が分散していると“ヒヤリハット”が増え、監査対応の手戻りも発生します。A社も、紙・口頭中心の運用で「誰がいつ開閉したか」「誰が現場にいるか」が見えにくく、送迎中の急な連絡が電話に偏っていました。その結果、管理者が後追いで記録・確認する時間が増え、支援準備の時間が圧迫され、残業が常態化し採用にも不利でした。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 構造課題(安全・勤怠・連絡の分散)に対し、A社は“ログが残る運用”へ置き換えました。具体策は、(1)スマートロックで入退室・開閉を権限管理し、鍵の受け渡しを廃止、(2)クラウド勤怠で打刻・残業申請を統一、(3)骨伝導/インカム等の現場コミュニケーション機器で送迎・現場の即時連絡を標準化、(4)児童の記録・請求は既存の支援システムに集約、です。運用面では「送迎開始前チェック」「帰所後の入力分担」「権限付与・剥奪の手順」をマニュアル化し、新人でも“迷わず同じ手順で回る”状態を作りました。これにより、管理者の確認作業が“事後の追いかけ”から“アラート確認”に変わり、支援準備と職員育成に時間を戻せました。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:鍵・勤怠・連絡の“属人運用”が減り、ヒヤリハットの未然防止と監査対応の説明性が上がった。管理者の確認負荷が下がり、現場の支援準備・研修時間を確保。定量(目標例):事務工数(分/日報・勤怠確認)▲20〜40%、手戻り工数▲10〜25%、残業時間▲10〜20%。今後は、入退室・勤怠ログと支援記録を突合し、稼働率(定員充足)を落とさずに“安全運用”をスケールさせる方針。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 活用済:東京都「デジタル技術を活用した障害福祉サービス事業所等支援事業補助金」(要件・名称は年度で変動のため要確認) 使途(具体):スマートロック(入退室管理)+勤怠管理システム+現場コミュニケーション機器+(既存)施設運営システム連携 採択の論点:安全・情報管理と業務効率化を同時に実現し、管理者の事務時間を減らして“支援時間を増やす”KPIの道筋が明確。 |
| 8. リンク先(出典) | 東京都「デジタル技術を活用した障害福祉サービス事業所等支援事業補助金」申請事業者一覧表(PDF)(該当:スマートロック/勤怠/BONX/既存HUGの行) https://www.fukushizaidan.jp/wp-content/uploads/2023/08/49487fe5ed3797f87eec7414c6b1cc20.pdf |
B社
| 1. 会社名・個人事業主名 | B社(東京都/放課後等デイサービス。定員運営+送迎、非常勤比率高め) |
| 2. 切り口 | ITツール活用(業務効率化、自動化)/データ活用/標準化・マニュアル化/生産性向上/人材活用・採用・育成 |
| 3. 会社概要 | 放課後等デイは報酬改定・加算要件の影響が大きく、人員配置・記録・勤怠の整合が取れていないと、加算取りこぼしや返戻(入金遅延)に直結します。B社はシフトが複雑(非常勤・短時間勤務が多い)で、現場配置と勤怠集計がズレると管理者が後追い修正し、月末に工数が集中していました。結果として、支援計画の更新・家族面談の時間が削られ、継続(LTV)に影響する懸念がありました。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:売上上限が定員に縛られるため、利益は“加算算定の精度”と“人件費のコントロール”で決まります。B社では、(1)勤怠・シフトが紙/Excel中心で打刻漏れが出る、(2)実績記録と配置の突合が月末に偏り、(3)管理者が確認・差し戻しに追われる、という運用課題がありました。この状態だと、加算要件の証跡が弱くなるだけでなく、残業増→離職→採用コスト増という固定費上昇につながります。さらに、勤怠の不透明さはスタッフの不満要因になりやすく、人材定着を阻害します。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:勤怠・シフトをクラウド化し、支援記録側(既存の施設運営システム)と“照合できる形”に整えました。具体的には、(1)勤怠管理(打刻・休憩・残業申請)を一元化、(2)シフト作成・配布を同じ基盤に寄せ、(3)月末は「勤怠→配置→実績記録」の順でチェックする標準手順を作成、(4)差し戻し理由のテンプレ化で修正回数を減らす、です。運用の肝は、ツール導入よりも“チェックの順番”を固定し、例外処理を減らすこと。管理者は、集計作業から外れ、例外のみを見る運用に変え、空いた時間を個別支援計画の質向上と家族面談に再配分しました。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:勤怠・配置の透明性が上がり、月末の差し戻しが減少。管理者が支援計画・面談に時間を戻せた。スタッフ側も勤務実績が見える化し、不満・離職リスクを下げた。定量(目標例):事務工数(勤怠集計/差し戻し)▲30〜50%、手戻り工数▲10〜25%、回収(返戻)件数▲10〜20%。今後は、欠席傾向データを活用し、稼働率(回転)+5〜10ptを狙う。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 活用済:東京都「デジタル技術を活用した障害福祉サービス事業所等支援事業補助金」(要確認) 使途(具体):クラウド勤怠(ジョブカン等)+(既存)支援記録・請求システム(HUG等)との併用による業務フロー統一 採択の論点:勤怠→配置→実績記録の整合を取ることで、返戻リスクと管理工数を同時に下げ、支援時間を増やす。 |
| 8. リンク先(出典) | 東京都 申請事業者一覧表(PDF)(該当:ジョブカン/既存HUGの行) https://www.fukushizaidan.jp/wp-content/uploads/2023/08/49487fe5ed3797f87eec7414c6b1cc20.pdf |
C社
| 1. 会社名・個人事業主名 | C社(神奈川県/放課後等デイサービス。現場記録と保護者連絡の負荷が高い) |
| 2. 切り口 | ITツール活用(業務効率化、自動化)/データ活用/標準化・マニュアル化/品質・安全・認証(HACCP/ISO等)/リスク管理・BCP(事業継続力強化計画) |
| 3. 会社概要 | 放課後等デイは「支援の質」を上げても単価がすぐ上がりにくく、結果的に“稼働率を落とさずに職員負荷を下げる”ことが収益の要になります。C社は、日々の記録・実績・連絡帳・写真共有が紙/個別アプリに散らばり、記録の二重入力と保管が固定費化していました。加えて、災害時の連絡・安否確認も属人的で、BCPの観点でも課題がありました。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:監査・請求に耐える記録を作るほど事務が増え、現場(療育)時間が削られるジレンマがあります。C社では、(1)紙の実績・支援記録の保管コスト、(2)写真や活動記録の共有に時間がかかる、(3)書類不備の差し戻しが月末に集中、がボトルネックでした。さらに、災害・感染症時に保護者へ一斉連絡する仕組みが弱く、安全安心の説明責任(信頼)が弱まると欠席増→稼働率低下につながるリスクがありました。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:現場で“その場入力→自動集計”できるよう、タブレット(iPad等)で記録・帳票をデジタル化。具体的には、(1)日々の支援記録・実績記録をタブレットで入力し、紙転記を廃止、(2)帳票はテンプレ化して自動出力、(3)保護者連絡は一斉配信+既読管理、(4)災害時の安否確認・連絡手順をBCPに組み込み、訓練を実施、です。運用面では、入力タイミングを「活動直後」「送迎前後」に固定し、“あとでまとめて書く”をなくすことで漏れ・思い出しコストを削減。管理者はダッシュボードで未入力・不備を日次で把握し、月末集中を分散しました。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:記録の即時入力が定着し、紙保管と二重入力が減少。保護者への情報提供が安定し、信頼(継続)に寄与。定量:モデル事業報告では、年間の業務時間が40.2%削減、書類の保管量(紙)が92.2%削減と報告。(※報告書の指標に基づく)今後は、削減できた時間を専門的支援の計画・研修に回し、継続率+5〜10pt(目標例)を狙う。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 活用済:神奈川県「障害福祉分野におけるICT導入モデル事業」(年度・名称は要確認) 使途(具体):タブレット端末(iPad等)+支援記録/帳票作成のICTシステム+保護者連絡の一斉配信機能 採択の論点:紙記録の二重入力を廃止し、業務時間削減→支援時間増→安全安心と稼働率維持に繋げる道筋が明確。 |
| 8. リンク先(出典) | 神奈川県「障害福祉分野におけるICT導入モデル事業」ページ(事業所一覧・報告書リンク) https://www.pref.kanagawa.jp/docs/nf5/ictmodeljigyoushougaifukushi.html (該当報告書PDF:放課後等デイサービス事業所「海山時間」) https://www.pref.kanagawa.jp/documents/117881/09houkagotoudei.pdf |
D社
| 1. 会社名・個人事業主名 | D社(熊本県/放課後等デイサービス2拠点。1拠点は重症心身型を含む) |
| 2. 切り口 | ITツール活用(業務効率化、自動化)/データ活用/標準化・マニュアル化/生産性向上/補助金活用 |
| 3. 会社概要 | 地方でも放課後等デイの競争は激しく、稼働率を維持しながら職員負荷を抑えることが利益の源泉になります。D社は2拠点体制で、日々の支援記録・実績・国保連請求・保護者連絡が紙とExcelに分散していました。拠点が増えるほど「誰がどこまで入力したか」が見えにくくなり、月末に請求・実績の突合が集中しやすい構造でした。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:売上は定員で頭打ちのため、追加投資の回収は“工数削減×ミス削減×稼働率維持”でつくらないと成立しません。D社では、(1)支援記録が紙で、転記・ファイリングが固定費化、(2)実績・請求の入力漏れが起きると返戻で入金が遅れる、(3)記録が遅れるほど保護者への情報提供が薄くなり欠席・離脱が増える、という因果がありました。特に2拠点運営では、管理者が拠点間の状況を把握できず、確認・差し戻しの往復で残業が増え、採用にも響く状態でした。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:支援記録・実績・請求・連絡を“1つの運営システム”に寄せ、入力と集計を同時に進める設計に変更。具体的には、(1)児童情報・個別支援計画・日々の記録をクラウド化し、現場で入力、(2)実績データから請求データを自動生成、(3)拠点別・職員別の未入力/不備を管理画面で見える化、(4)連絡帳(写真含む)をアプリ化し、保護者への提供を標準化、です。運用面では、記録を「その日のうちに分担入力」するルールと、月末は“例外だけ見る”チェックフロー(ダブルチェック箇所の限定)を設計。導入費はIT導入補助金で一部圧縮し、投資回収のハードルを下げました。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:紙転記が減り、拠点間で状況が見える化。請求の突合が平準化し、返戻リスクの低下に寄与。保護者連絡が安定し、欠席・問い合わせ対応の手戻りが減った。定量(目標例):事務工数(分/件)▲20〜50%、手戻り工数▲10〜25%、回収(返戻)▲10〜20%、稼働率+5〜10pt。今後は、加算算定の漏れを減らし、粗利率+1〜3pt(目標例)を狙う。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 活用済:IT導入補助金 使途(具体):放課後等デイ向けクラウド運営システム(支援記録・実績・請求・連絡帳の一体運用)導入 採択の論点:紙・Excel分散による事務工数と返戻リスクを削減し、同じ人員で支援時間を増やすKPI改善の道筋。 |
| 8. リンク先(出典) | 中小機構(SMRJ)生産性向上支援の事例:放課後等デイサービスでのIT化(IT導入補助金の記載あり) https://seisansei.smrj.go.jp/casestudy/hoikuen_it_02.html |
E社
| 1. 会社名・個人事業主名 | E社(茨城県/放課後等デイサービス。通所の安全性・施設のバリアフリーが課題) |
| 2. 切り口 | 店舗体験・動線/VMD/品質・安全・認証(HACCP/ISO等)/リスク管理・BCP(事業継続力強化計画)/口コミ・紹介プログラム/補助金活用 |
| 3. 会社概要 | 放課後等デイは保護者が“安心して預けられるか”で選ぶため、施設の安全性・動線・送迎時の受け渡しが品質の中心になります。一方で報酬単価は制度に依存し、設備投資の回収は稼働率維持・紹介増で実現する必要があります。E社は既存施設の段差・導線が課題で、転倒リスクや保護者の不安が欠席・離脱につながり得る状態でした。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:定員が上限のため、1人の離脱がそのまま売上に響きます。E社では、(1)入口・トイレ・室内の段差や動線が悪く、移動介助が必要な児童の受け入れが難しい、(2)送迎時の受け渡しが混み合い、ヒヤリハットが起きやすい、(3)安全対策の説明が弱いと、紹介・口コミで不利、という課題がありました。安全改善は“守り”に見えますが、実態は『受け入れ可能な児童の幅が広がる=稼働率が上がる』投資であり、ここをKPIに落とせるかがポイントでした。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:バリアフリー化と動線再設計を、監査対応(安全説明)と集客(紹介)に接続しました。具体策は、(1)段差解消・手すり設置・トイレ改修などの安全改修、(2)送迎の受け渡しスペースと動線を整理し、待機・誘導のルールを標準化、(3)安全対策を写真付きで可視化し、見学時説明のテンプレ・チェックリストを作成、(4)保護者紹介の導線(紹介カード、面談時の紹介依頼トーク)を整備、です。ここで重要なのは、改修を“施設の見た目”で終わらせず、見学→体験→契約までの説明シナリオに組み込み、安心材料として転換した点です。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:移動介助の負担が下がり、転倒リスクの不安が軽減。見学時に安全対策を説明でき、紹介が生まれやすくなった。定量(目標例):成約(契約)率+5〜15pt、稼働率+5〜10pt、クレーム/ヒヤリハット▲10〜25%。今後は、受け入れ可能な児童像を明確化し、学校・相談支援専門員からの紹介を増やす方針。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 活用済:小規模事業者持続化補助金(採択一覧PDFに『バリアフリー化による安心・安全な放課後等デイサービス事業』の記載あり) 使途(具体):施設バリアフリー改修(段差解消・手すり等)+見学用の説明資料(写真台帳)整備+(必要に応じて)案内ツール 採択の論点:安全性向上→見学時の不安解消→成約率/稼働率向上の道筋が明確。 |
| 8. リンク先(出典) | 小規模事業者持続化補助金(一般型)採択者リスト(PDF)(該当案件名あり) http://www.jizokukanb.com/jizokuka_r5h/shokoukai/goto/1201.pdf (参考:同案件を紹介する解説記事。URLの信頼性が弱い場合は上記PDFの案件名で確認) https://financeinjapan.com/ja/visionary/4934/ |
F社
| 1. 会社名・個人事業主名 | F社(東京都/放課後等デイサービス3拠点+地域の居場所づくり活動を併設) |
| 2. 切り口 | 新商品・新サービス/コミュニティ形成・UGC/レビュー・SNS運用/事業連携/ITツール活用(業務効率化、自動化)/フランチャイズ/ライセンス展開 |
| 3. 会社概要 | 都市部の放課後等デイは競合が多く、保護者は「療育方針の相性」「安心」「情報共有の丁寧さ」で選びます。F社は複数拠点を運営し、地域の子ども食堂のような“居場所機能”も持つため、拠点間で支援の質を揃えつつ、保護者との情報共有を厚くする必要がありました。一方で、拠点が増えるほど記録・請求・送迎管理は複雑化し、事務が膨らむと現場に時間が戻らない構造がありました。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:定員が上限の中で拠点を増やすと、売上は伸びても管理工数と人材育成コストも増えます。F社では、(1)各拠点で記録フォーマットや入力タイミングがバラつき、品質が揺れる、(2)保護者連絡が口頭中心だと、活動内容が伝わらず満足度が落ちる、(3)請求・送迎・連絡が別システムだと現場が混乱する、という課題がありました。この状態は、離職(人材)と欠席(稼働率)の両方を悪化させ得るため、“拠点が増えても運営が重くならない型”が必要でした。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:記録・請求・連絡帳・送迎チェックを一体化した施設運営システムに統一し、拠点間で“同じ画面・同じ手順”で運用できるようにしました。ポイントは、(1)スタッフがスマホ/PCで同時入力できる運用(入力の分担)にし、(2)送迎チェック・請求・連絡帳が同じシステム内で完結することで、二重入力をなくす、(3)拠点別の売上/利用状況を比較し、欠席が増える曜日・時間帯を見える化、(4)合同イベント等の調整も、同じ画面を見ながら人数・配車を相談できる状態を作る、です。運用面では「帰所後に全員で一斉入力」「未入力は当日中に解消」をルール化し、翌日に“記憶を掘り起こす”コストを排除しました。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:事務の分散入力が進み、管理者の確認負荷が下がった。連絡帳(写真共有)で活動が伝わり、保護者の安心感が増えた。定量(目標例):事務工数(分/日報・連絡帳・請求)▲20〜40%、継続率+5〜10pt、稼働率+5〜10pt。今後は、居場所機能(地域活動)を“差別化”として発信し、紹介(リード)増を狙う。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 未活用:自社負担でシステム統一(補助金を使う場合は、IT導入補助金や自治体のICT補助の対象になり得る) 使途(想定):施設運営システム利用料、タブレット/PC、業務フロー整備(マニュアル化)。 |
| 8. リンク先(出典) | HUG(ハグ)導入事例:東京都青梅市/放課後等デイサービスの事例(複数拠点・子ども食堂の記載あり) https://www.hug-srss.com/freepage/65/ |
G社
| 1. 会社名・個人事業主名 | G社(千葉県/放課後等デイサービス。医療的ケア・重度障害児の受入れ比率が高い) |
| 2. 切り口 | 品質・安全・認証(HACCP/ISO等)/ITツール活用(業務効率化、自動化)/標準化・マニュアル化/データ活用/人材活用・採用・育成 |
| 3. 会社概要 | 重度・医療的ケア児を受け入れる放課後等デイは、記録・申し送り・保護者連絡の密度が高く、品質が直接“継続(LTV)”に跳ね返ります。一方で報酬は制度に依存するため、高品質を維持するには、記録や情報共有を省力化し、現場(支援)に時間を残す必要があります。G社は重度対応で職員負荷が高く、紙記録の運用だと手戻りや伝達漏れが起きやすい構造でした。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:安全配慮(ダブルチェック)を厚くするほど、事務が増えて人材が疲弊しやすいジレンマがあります。G社では、(1)日々の様子・バイタル・投薬等の情報が紙に散在し、申し送りが口頭に依存、(2)保護者へ“今日の様子”を十分に伝えられないと不安が残り、問い合わせが増える、(3)月末の実績・請求に向けて記録を整える際、紙の読み返しが発生し手戻りが増える、という課題がありました。結果として、現場の時間が削られ、支援品質の維持と人材定着にリスクがありました。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:支援記録・連絡帳・実績・請求を一体化した運営システムを導入し、“記録がそのまま保護者連絡と請求の基礎データになる”設計に変更しました。ポイントは、(1)スタッフが現場の合間にスマホ/タブレットで入力できるようにし、(2)写真付き連絡帳で活動を可視化し、保護者の安心を高める、(3)テンプレ化(定型文・チェック項目)で記録品質を揃え、(4)未入力・不備を日次で可視化し、月末に溜めない、です。運用面では、医療的ケアに関わる項目は“必須入力”にし、入力漏れが出たらその日のうちに解消するルールを設定。品質(安全)を落とさずに、事務の再作業を減らすのが狙いでした。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:申し送りの抜け漏れが減り、保護者への情報提供が安定。問い合わせ対応の負荷が下がり、現場の支援に集中できた。定量(目標例):事務工数(分/連絡帳・記録)▲20〜40%、手戻り工数▲10〜25%、継続率+5〜10pt。今後は、記録データを分析し、欠席要因(体調・曜日)を見える化して稼働率を安定化させる。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 未活用:自社負担でシステム導入(補助金を使う場合はIT導入補助金や自治体ICT補助の対象になり得る) 使途(想定):運営システム利用料、タブレット端末、入力ルールの整備(標準化)。 |
| 8. リンク先(出典) | HUG(ハグ)導入事例:千葉県千葉市/放課後等デイサービスの事例(重度障害児の受入れ・管理者の事務負担課題等) https://www.hug-srss.com/freepage/70/ |
H社
| 1. 会社名・個人事業主名 | H社(群馬県/放課後等デイサービスを含む福祉施設を複数運営。現場スタッフの事務負荷が重い) |
| 2. 切り口 | AI活用/ITツール活用(業務効率化、自動化)/データ活用/標準化・マニュアル化/人材活用・採用・育成 |
| 3. 会社概要 | 福祉・放課後等デイは、支援計画書や面談記録など文章作成が多く、現場スタッフが“パソコン作業で疲弊する”と、利用者対応の質や人材定着に影響します。H社は複数施設を運営し、日々の活動記録や面談内容をもとに報告書・計画書を作る業務がボトルネックでした。記録が遅れると監査・請求の整合も取りにくく、管理側のチェック工数が膨らむ構造でした。 |
| 4. 当初の課題・挑戦 | 業界構造→課題:制度上、記録は必須で省けません。そのため、事務を減らす唯一の道は“書く作業を短くし、質を揃える”ことです。H社では、(1)面談メモ→要約→計画書原案の作成が担当者の文章力に依存(属人化)、(2)確認者が毎回修正するため手戻りが多い、(3)事務時間が増えると残業・離職が増え、採用がさらに難しくなる、という悪循環がありました。さらに複数拠点だと、テンプレが揃っていないほど品質がブレ、家族対応(クレーム)にも波及します。 |
| 5. 取組み・成功のポイント | 施策:kintoneで記録を一元管理し、ChatGPT(生成AI)と連携して“要約・原案作成”を自動化しました。具体的には、(1)面談・活動記録をkintoneに構造化入力(項目を固定)、(2)AIに渡すデータ(生データ)と、出力フォーマット(支援計画書/報告書)を分けて設計、(3)プロンプトは選択式にして、スタッフが迷わず使えるように標準化、(4)出力結果はチェック項目(禁則・表現)を設け、最終責任は人が担う運用にしました。これにより“ゼロから書く”をやめ、AIの下書きを人が整える流れに変え、文章作成の時間を圧縮しつつ品質を揃えました。 |
| 6. 成果・今後の展望(定性+定量) | 定性:文章作成の心理的負担が減り、記録が溜まりにくくなった。管理者の修正工数も減り、現場が利用者対応に集中。定量:事例記事では、資料作成時間を60分→3分に短縮した旨が紹介されている。(※記事の記載に基づく)今後は、生成物の品質監査(誤記・個人情報)をルール化し、事務工数▲50%級の改善を“再現可能な型”として拠点展開する。 |
| 7. 補助金・助成金の活用 | 未活用:自社投資でkintone・連携開発(補助金を使う場合はIT導入補助金や自治体DX支援の対象になり得る) 使途(想定):kintone利用料、連携開発費、運用設計(入力ルール・プロンプト標準化)。 |
| 8. リンク先(出典) | コムデック事例:kintone×ChatGPTで資料作成時間を60分→3分に短縮(介護福祉事業/放課後等デイサービスを含む) https://www.comdec.jp/comdeclab/one-self-01/ (同社概要・放課後等デイサービスを含む運営の記載あり) https://www.comdec.jp/comdeclab/one-self-02/ |
3. 補足・参考情報
- ■関連補助金
- IT導入補助金(中小企業庁/サービス等生産性向上IT導入支援事業) https://it-shien.smrj.go.jp/
- 小規模事業者持続化補助金(商工会地区・商工会議所地区) https://www.jizokukanb.com/
- ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 https://portal.monodukuri-hojo.jp/
- 事業再構築補助金 https://jigyou-saikouchiku.go.jp/
- (首都圏向け例)東京都「障害福祉サービス事業所等のICT・デジタル技術活用支援」 https://www.fukushizaidan.jp/
- ■DX参考サイト
- HUG(成長療育支援システム) https://www.hug-srss.com/
- コノベル(療育支援・記録/請求) https://conobell.com/
- kintone(サイボウズ) https://kintone.cybozu.co.jp/
- ジョブカン勤怠管理 https://jobcan.ne.jp/
- KING OF TIME https://www.kingoftime.jp/
- ■支援機関
- よろず支援拠点(全国) https://yorozu.smrj.go.jp/
- ミラサポplus(中小企業支援ポータル) https://mirasapo-plus.go.jp/
- 東京都中小企業振興公社 https://www.tokyo-kosha.or.jp/
- 神奈川県よろず支援拠点 https://www.kanagawa-yorozu.go.jp/
- 千葉県よろず支援拠点 https://www.chibayorozu.go.jp/
